2017年04月12日

名字の言〉 2017年4月12日

記録文学や歴史小説などの分野で多くの作品を残した吉村昭氏。氏の生まれ故郷、東京・荒川区にオープンした「吉村昭記念文学館」に足を運んだ▼館内の一角には、書斎が再現されている。部屋の三方を天井まで伸びた本棚が囲み、歴史書、郷土史などに加え、自作のスクラップブックも並ぶ。その量に圧倒された。窓際には幅2メートル60センチもある特注品の机。執筆時に多くの資料を載せるため、この長さが必要だったという▼氏の信念は「史実そのものにドラマがある」。戦史小説では関係者の証言を重視し、一つの作品のために192人を取材したこともあった。「証言者と会い、その眼の光、言葉のひびきを見聞きした」(『私の引出し』文春文庫)。それぞれの証言の“体温”にまで迫ったからこそ、事実や数字の羅列ではなく、血の通った人間ドラマを描けたのであろう▼学会の庭では、赤裸々な信仰体験が生き生きと語られる。その一つ一つが、自他共の幸福をつくってきた学会史の一ページであり、仏法哲理の正しさを裏付ける証言である。御書に「道理証文よりも現証にはすぎず」(1468ページ)と▼正確さや裏付けに、体験の持つ“熱”が加わることで、言葉に生命が宿る。無名の庶民の体験にこそ、語り継ぐべきドラマがある。(値)
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2017年04月11日

名字の言〉 2017年4月11日

「初ざくら折しもけふはよき日なり」(松尾芭蕉)。熊本地震から1年を前に、熊本平和会館で行われた新時代全国男子部幹部会。会場周辺では遅咲きの桜が春の訪れを告げ、参加者が顔をほころばせていた▼熊本地方気象台は1日、桜の開花を発表。平年より9日、昨年より10日遅れた。1962年4月2日に次いで観測史上2番目に遅く、先月末からの冷え込みで開花時期が延びたという。“試練の冬”に耐えてきた被災地の友にとって、春到来の喜びはひとしおだったに違いない▼熊本男子部はこの一年、被災地の清掃ボランティアなど復興に全力で携わる一方で、仏法対話に果敢に挑戦。“日本一”の弘教拡大で幹部会当日を迎えた。熊本に生まれ育ち、県男子部長を務めた壮年リーダーがしみじみと語っていた。「桜が幹部会の開催日を待ち、男子部の勝利をたたえてくれているようでした」▼池田先生は「桜は、厳しい冬を耐えて、耐えて、耐え抜いて、遂に迎えた春を、歓喜の勝鬨のごとく咲き誇る。勝利と祝賀を、賑やかに繰り広げゆく姿といってよい」とつづっている▼幹部会では、厳冬を越えて咲く春花のように、“人材の花”がらんまんと咲き薫っていた。次代を担い立つ彼らの姿こそ、希望の未来そのものだった。(剣)
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2017年04月09日

名字の言〉 2017年4月9日

120年ほど前の日本では、まだ女性に開かれていなかった新聞記者の道を、自らの努力で勝ち取った羽仁もと子さん。後年、教育家となり、ユニークな教育方針の一つとして「靴をそろえて脱ぐ自由」を強調した▼「脱いだ靴をそろえなさい」という強制ではなく、“そろえない自由”も選択肢に示し、自由の真意を考えさせたかったのだろう。自由は自分勝手とは違う。自ら考え、選択し、その結果を引き受ける責任が伴う。それゆえ、問答無用でやらされるより、成長のチャンスは大きい▼かつて、信心に消極的だった壮年部員が病を患い、失職した。気ばかり焦るが、もがくほど泥沼にはまり、生きる気力さえ失いかけた。その時、母親が優しく言った。「お題目をあげてみるかい?」▼壮年は述懐する。「いつもなら、『勤行しなさい!』と叱りつける母の言葉に“もう信心しかない”と腹が決まった」。真剣に祈る壮年に、母の涙声の唱題が重なる。その後、体調を取り戻した壮年は、再就職を果たし、今、地区部長として活躍する▼信仰や生き方は本来、本人の自由である。“これしかない”と自ら選択してこそ、真剣に自分と向き合える。強制するのではなく、背中を押してあげる。これが、人を救うということだろう。(城)
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2017年04月08日

名字の言〉 2017年4月8日

週末に降る雨を喜ぶ人は、そう多くはいないだろう。桜まつりなどイベントが多いこの時期だと、なおさらだ。今日・明日の予報では、全国的に“傘マーク”が目立つ▼春の雨にはいくつも異称がある。その一つが「育花雨」。花の生育を促す“恵みの雨”との意味で、仏教にまつわる故事から生まれた。4月8日に釈尊が誕生した際、仏法を守護する八竜王が喜びのあまり、「甘露の雨」を降らせて祝福したという伝説だ▼「雨は花の父母」とのことわざもある。子どもたちが、“成長”という名の花を命いっぱいに咲かせる入学シーズン。わが子の産声を聞いたその日から、励ましの陽光と慈雨を一心に注ぎ続けてきた家族の感慨は、ひとしおだろう。御書に「一には父母の恩を報ぜよ」(1527ページ)と仰せの通り、報いるべき第一の存在が父母であることを忘れたくないものだ▼未来へ続く道の途上では、花を潤す甘露のような雨もあれば、滝のように激しく若芽をたたく風雨もあるに違いない。だが、池田先生は励ましている。「それに負けずに伸びることによって、青年は使命の大輪を咲かせることができる」と▼降る雨やよし! 若人ならば、そのくらいの気概があっていい。門出の時を迎えた友に心からの声援を送りたい。(之)
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2017年04月07日

名字の言〉 2017年4月7日

「KY」といえば“空気読めない”の略として、10年ほど前から若い人を中心に使われている言葉。その場の雰囲気や状況などを察することができないという、日本社会独特の否定的な表現である▼一方で、事故や災害を未然に防ぐための取り組みに「KY活動」「KY訓練」という言葉がある。この場合のKYは「危険予知」を指す。1970年代から使われ始めたというから、言葉の歴史としては、こちらの方が“先輩”だ▼例えば、事故につながりかねない危険な体験を共有する本紙の「ヒヤリハット配達員会」や、婦人部・女子部が午後10時までに帰宅することを促す「10帰運動」なども、広い意味でKY活動の一つといえるだろう▼御書に「敵と申す者はわすれさせてねらふものなり」(1185ページ)と。“これくらいは大丈夫だろう”“いつも通っている道だから”など、わずかな油断や心の隙に乗じてトラブルは忍び寄る▼事故は、日常生活の中に潜んでいるからこそ、交通ルールの順守や普段の心構えが何より大切だ。一日一日を、「必ず、やりきる」と「決意のKY」で出発し、「きょうも良かった」という「喜びのKY」で締めくくれるよう、地域で声を掛け合っていこう。15日まで、春の全国交通安全運動。(道)
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2017年04月06日

名字の言〉 2017年4月6日 名字の言〉 2017年4月6日

パイロットを夢見る少年部員が空港を訪れた。春休みを利用した“社会科見学”である▼案内役は副操縦士。鉛筆を手にした豆記者から質問が飛ぶ。飛行機の重さは? 燃料はどこに積むの? そして「パイロットになるために大切なことは?」。答えは「勉強も大事。体を鍛えるのも大事。でも一番大事なのは『親孝行』かな」。メモを取る少年の手が止まった▼父や母は最も身近な存在ゆえ、つい感謝を忘れがち。だが「当たり前」を「ありがとう」の言葉に置き換えられる心こそ、パイロットに必須の資質だという。旅客機を飛ばすために、どれほど多くの人が汗を流しているか。クルーや整備士、貨物や清掃のスタッフ、営業や旅客担当者……。「感謝の言葉は心をつなぐ。みんなの心が一つになって初めて最高の仕事もできるんだよ」と副操縦士は言った▼文豪ゲーテの至言に「感謝しなければならぬ人と出あいながら、感謝をわすれていることが、どんなにしばしばだろう」(大山定一訳)と。御書には「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(563ページ)と仰せである▼飛行機が人を運ぶ乗り物なら、言葉や声は「思い」を乗せて運ぶもの。向かう先は相手の「心」だ。感謝の気持ちも目的地に着いてこそ、である。(恭)
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2017年04月05日

名字の言〉 2017年4月5日

市販のトマトの糖度は4〜5度程度。だが、農業研究家の永田照喜治氏が栽培したトマトの糖度は、この2〜3倍にもなる。ブドウ並みの19度になったことも▼秘密は「スパルタ農法」にある。水と肥料を極力少なくし、トマトを“甘やかさない”。ぎりぎりの環境に置かれたトマトは、養分や水分を何とかして吸収しようと、茎や葉などあらゆるところに産毛をびっしりと生やす。その結果、吸収の効率が上がり、果実においしさが凝縮する▼過剰な栄養が与えられると、根は十分に働かなくなるという。満たされ過ぎるとうまく育たないのは、植物も人間も同じかもしれない▼作家の吉川英治氏が、ある裕福な青年に語ったことがある。「君は不幸だ。早くから美しいものを見過ぎ、美味しいものを食べ過ぎていると云う事はこんな不幸はない。喜びを喜びとして感じる感受性が薄れて行くと云う事は青年として気の毒な事だ」(『吉川英治とわたし』講談社)。池田先生は、この言葉を紹介しつつ、“恵まれすぎは不幸”“青春時代の労苦こそ宝”と、若き友に語った▼時に思い通りにならないことがあっても、腐ってはならない。努力に努力を重ねる。その中で、何ものにも動じない人格ができる。苦労の時こそ、成長と飛躍の好機である。(靖)
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2017年04月04日

名字の言〉 2017年4月4日

トヨタ自動車の草創期をモデルにしたドラマが放映された。特に販売店や部品メーカーといった、陰の人々に光が当てられていた▼同社の市販車第1号は、よく故障した。苦情も殺到し、販売は困難を極めた。だが販売店の支配人は負けていない。「我々が自信をもってユーザーに差し上げることのできるものは、ただ誠意・誠実・まごころ、それだけだ。我々は全力をあげて、それを実践する」(若松義人著『トヨタのリーダー 現場を動かしたその言葉』PHP研究所)▼営業マン自ら、整備・点検に汗を流した。整備士と共に故障車のもとへ、昼夜を問わず駆け付けた。もっといい車を作ってくれれば、苦労しないのに――こう思って当然であろう。だが彼らは人をあてにしたり、人のせいにはしなかった。“国産車を育てるのは自分だ”という決意と確信は、技術者にも劣らなかった▼新しい時代を切り開くときは、自分の強い信念が大切だ。そのために、できることは何でもやる。そんな気概で壁を破りたい▼本紙もまた、販売店、そして配達員の皆さま、さらに、誇りをもって全力で拡大してくださる全ての方々の献身ありて、今がある。創刊の月。この“世界一の応援団”の支えにふさわしい充実の紙面をと、一層の精進を誓う。(鉄)
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2017年04月03日

名字の言〉 2017年4月3日

人通りが少ない路傍にタンポポを見つけた。誰もが見上げる華やかな桜に負けまいと、足元で懸命に“春の到来”を告げている一輪の花がいとおしい▼タンポポはアスファルトの隙間や崖など、あらゆる場所でかれんな姿を見せる。その秘密は地中深く伸ばした「根」にある。長いものでは、1メートルに達するものもあるという。花が咲いた後の綿毛は風に乗り、土さえあれば、その場所に根をおろし、再び花を咲かせていく▼タンポポの英語名は「ダンデライオン」。語源はフランス語で、“ライオンの歯”という意味だ。ギザギザの葉が、それに似ていることから付けられたという。仏典では百獣の王であるライオンを「師子」と名付けている。「師子」を思わせるたくましさこそ、タンポポの特徴なのかもしれない▼「踏まれても/踏まれても/なお咲く/タンポポの笑顔かな」――池田先生が“少年の頃より胸から離れない”として紹介してきた詩である。華やかな場所でなくとも、誰が見ていなくとも、凜と咲く小さな花。その姿は、“たくましく生き抜け”と、私たちに呼び掛けているようだ▼タンポポは、5月3日の誕生花。桜花舞う「4・2」から栄光の「5・3」へ、「師子王の心」で前進し、わが勝利の花を満開に咲かせたい。(芯)
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2017年04月02日

名字の言〉 2017年4月2日

アジアの広布伸展が目覚ましい。先月、タイやシンガポールなど南アジア4カ国の青年部代表がインドのデリーに集い、日本の派遣団と研修会や記念幹部会を行った▼どの会場でも、参加者が到着するや玄関前で多くのインドの友が迎え、「ワンワールド・ウィズ・センセイ!」などの元気な掛け声に包まれた。底抜けに明るい表情とみなぎる活力に圧倒された▼「コンニチハ!」。片言の日本語で婦人部の友が声を掛けてくれた。話を聞くと、歓迎メンバーは南アジアの同志を最高の歓喜で迎えようと、1カ月前から会合を開いて池田先生の指導を学び、対話拡大に励んだという。中には子どもの病が発症するなど悩みを抱える友もいた。彼女自身も自宅が火事になりかけたという。「でも、苦難があるから強くなれます。それを教えてくれた池田先生と学会に、この歓迎を通して感謝を表したいのです」。朗らかに語る笑顔がまぶしかった▼日蓮大聖人は、仏法の「最上第一の相伝」とは法華経の「当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし」にあると仰せである。互いの心の内に仏性を見る“敬いの心”に真の団結は生まれる▼まず自分自身が躍動し、その喜びの命で仏子を迎えたインドの友。その振る舞いに地涌の輝きを見た。(朋)
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2017年04月01日

名字の言〉 2017年4月1日

若芽が顔を出し、花々が咲き始める躍動の春。「世界広布新時代 青年拡大の年」の本年は、4月の中部各県、北海道、茨城などを皮切りに、青年部が全国各地で「創価青年大会」を開催する。若いメンバーが存分に力を発揮できるよう、皆で応援していきたい▼埼玉の男子地区副リーダーは、長く心の病に苦しみ、仕事もできず悩んでいた。しかしその中でも、心のどこかで「人の役に立てる自分になりたい」という、学会で学んだ精神は消えなかった▼本年に入り「折伏で自身の生命変革を」と一念発起。唱題に励み、男子部、そして地区の壮年・婦人部の大きな励ましを受けながら続けてきた仏法対話が実り、今月、知人が入会することになった。気が付けば、自分自身も元気になり、継続して仕事にも励めるようになっていた▼池田先生の指導に、「人に『生きる力』を与えるのは何か。それは、自分以外のだれかのために生きようという『人間の絆』ではないだろうか」とある▼日々の学会活動が、なぜ尊いのか。それは、たとえ自らが苦悩と戦う真っただ中であっても、他者を救っていこうという挑戦だからである。友のため、地域のために祈り、動いてこそ、自身の本当の力が発揮される――そう心を定め、今日も前進を。(道)
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2017年03月31日

名字の言〉 2017年3月31日

紫・白・桃色など、鮮やかな色で見る人を引きつける菖蒲の花。武道を尊ぶ志を表す“尚武”と同じ読みであることから、江戸時代、武士の間で広まり、特別な思いをもって観賞されたという。3日間ほどの開花のために1年間、手塩にかけて育てられる▼1973年(昭和48年)3月、東京・目黒の同志は、池田先生との記念撮影会の折、その花を“勝負”になぞらえ、会場に届けた。本来は初夏に咲く花。日本各地を訪ね、見つけ出した友の真心に、師は深い感謝を寄せ、人生勝利への強い心をたたえた▼花を調達し、生けた婦人部員に先日、話を聞いた。第1次宗門事件の嵐が吹き荒れた79年(昭和54年)3月、婦人は生涯不退の誓いを込め、再び学会本部に菖蒲の花を届け、正義の対話に奔走した▼以来、毎年3月に“勝負の花”を求めては、師弟共戦の歴史を刻んだ。その情熱によって、地域に揺るぎない人材のスクラムが築かれた。91歳を迎えた婦人は今春、40回目の“師弟の菖蒲”に込めた決意のまま、さっそうと友情の語らいを広げる▼菖蒲の特徴は一つの花茎から2度、花が咲くこと。がくの中のつぼみが育ち、一番花の開花に続いて、二番花が力強く開く。広布誓願の大輪もまた、弟子が師に続いて、不二の心で進む中に輝いていく。(開)
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2017年03月30日

名字の言〉 2017年3月30日

小欄での紹介も恒例となった「太陽会万葉集」。都内のある地域の太陽会(平日の昼間に活動できる壮年の集い)の友が年1回、自身の思いを歌に詠み、それを編さんしたものだ。今年の第11集には94人の作品が収められている▼「賜りし 白檀の香 命に滲む 断じて勝つと 師匠に誓う」とは、昨年、重い病気に襲われた79歳の友。闘病生活は今も続くが、心は負けない。「題目第一で前進します。歌に込めた決意は、どんな病も壊せません」▼今回の最高齢の98歳は「九十八 耐えてしのいだ 幾山河 目指す峠は 光り輝く」と。旧習深い離島の“信心の一粒種”で、弘教は150世帯に及ぶ。さらに、師弟の道を貫く89歳は「歳重ね 生命燃やして 師と共に」、青年の心で進む82歳は「未来児と 共に輝く 壮年部」と詠んだ▼「歌う」には「うったう、訴える」意味がある。作家の石牟礼道子さんは、漢字学の大家の見解を通し、「人間の力では及ばないものに訴える、究極的には訴えるしかない、歌うしかないという、そういう魂の呼びかけとして言葉が汲み上げられたんではないか」と(『蘇生した魂をのせて』河出書房新社)▼太陽会の万葉集から聞こえる「魂の呼びかけ」――多くの人に伝えたい「宝の言葉」である。(川)
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2017年03月29日

名字の言〉 2017年3月29日

落語家の林家木久扇さんが喉頭がんになった時のこと。しゃべる商売なのに声が出ない。弱気にならないように“体から出ていけ!”と毎日、がんを叱りつけた。それを聞いた医師からは「とてもいいことだ」と褒められたという(2016年9月9日付「河北新報」)▼不安や臆病といった後ろ向きの気持ち。それとは逆の、確信や負けじ魂――これらは共に心の中にある。“もはや、これまでか”という難局を乗り切る力は、外から借りるものではなく、自身の心の中から取り出すものである▼生花店を営み、フラワーアーティストとして活躍する宮城の壮年。14年前の入会当初、先輩から「“願いとしてかなわざるはなし”の信心だよ」と言われ、夢を書き出した。「花で世界に通用する実力を付け、広布のお役に立つ」▼だが事故で大けが、事業の挫折、子どもの大病……間断なく続く試練に周囲も心を痛めた。それでも彼は毎回の本部幹部会(中継行事)の壇上を飾る装花を見ては、自分を奮い立たせた▼不屈の年月を経た今月、彼の手による装花が「新生・東北総会」の舞台を彩り、SGIの友を迎えた。踏まれても踏まれても、なお立ち上がる負けじ魂の人から、幸福の種子は奪えない。厳しい冬を耐え、必ず、爛漫の春を勝ち飾る。(城)
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2017年03月28日

名字の言〉 2017年3月28日

地域の俳句会で「春の季語」を学んだことがある。梅や桜は言わずもがなとして、驚いたのは「凧」である▼正月に揚げるイメージから、冬の風物詩とばかり思っていた。そもそもは江戸時代に春の行事として流行したものらしい。凧のほかに風車、風船、石鹼玉も春の季語に入るそうだ。いずれも「風」と遊ぶ玩具である。暖かさを増した風に誘われ、子どもたちが外遊びに興じるのどかな光景に、昔の人々は春の訪れを重ねたのだろう▼季節の移ろう日本では、風の変化を鋭敏に読み取る感性が磨かれるのかもしれない。「風」の語が、自然現象にとどまらず、「世の動き」「形勢」等の意味で使われるのも興味深い▼同じ「風」でも捉え方は人それぞれ。少々の「向かい風」に怯む人もいれば、鳥や飛行機のように飛翔の好機とする人もいる。向かい風であれ、追い風であれ、生かせるかどうかは自分次第。どうせなら風を利用して勢いづけたい。仏典に登場する伝説上の虫「求羅」は大風に吹かれるほど、その身が倍増するという▼ブラジルの作家ベリッシモいわく「変化の突風が吹く時、防壁を立てる人もいれば、風車を創る人もいる」と。“攻め”の姿勢こそ、あらゆる風を楽しむための急所に違いない。信仰者とは「戦う人」の異名である。(之)
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2017年03月27日

名字の言〉 2017年3月27日

広島平和記念資料館の本年度入館者数が159万3280人を上回り、25年ぶりに過去最多を更新した。中でも外国人の割合は、20・8%と増加。海外旅行客の定着に加え、オバマ前米大統領が来館したことが要因になった。今、核兵器廃絶を願う世界の声が高まる▼広島市が推進する「被爆体験伝承者」1期生として、母の記憶を継ぐ被爆2世の婦人部員がいる。昨年、非政府組織(NGO)の企画に参加し、世界21カ国で原爆の惨状を語った▼104日にわたる長旅。宿泊先では、ある女性と2人部屋になった。「実は私、学会員なんです。勤行してもよろしいでしょうか」。意を決して聞くと「私も学会員よ」と。長崎で被爆した婦人部員だった▼英国・ロンドンでも講演。終了後、参加者の一人であるイギリス人女性が打ち明けてくれた。「私は日本の仏教を信仰しています。“SGI”といいます」。さらに、その場にいた通訳の女性も「私も学会員なんです」。感動的な創価家族の出会い。4人は手を取り合い、平和への前進を誓った▼きょう27日から、国連で「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉会議が始まる。一人一人の心に、平和の種をまく。その世界の同志が織り成す点と点がつながり、“絶対悪”を根絶する連帯となる。(子)
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2017年03月25日

名字の言〉 2017年3月25日

事故の後遺症で、声は出せても言葉にならない少女が、“一日だけ話せたら、したいこと”をつづったエッセーを読んだ。タイトルは「わたしの願い」(日本新聞協会発刊「HAPPY新聞」)▼“お母さんに「ただいま!」って言う”“お父さんとお兄ちゃんに電話して、「早く帰ってきて」って言う”などの願いが並ぶ。そして、最後の一文に胸が締め付けられた。「家族みんなに『おやすみ』って言う/それで じゅうぶん」▼人が心から望むもの。それは、ささやかでも、かけがえのないことに違いない。岩手県釜石市の中学校で行われた「東北希望コンサート」(民音などが主催)でのこと。同市出身の歌手が生徒らと、釜石と熊本の震災復興を願って、「釜石、熊本に帰ったら〇〇したい」という内容の歌を作り、合唱した。その歌詞も、“よく遊んだ公園から夕日を見たい”“母校に行ってみたい”というものだった▼以前、「震災後、希望を持てた転換点は?」と取材した際、多くの友の答えが重なった。「聖教新聞で池田先生の指導を学べた時」「御本尊の前で勤行できた時」「座談会で皆に会えた時」……▼決して仰々しくはない小さなことにも、大きな幸せの因は宿る。それを知り、感謝できる人が、本物の幸福を手にする。(城)
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2017年03月24日

名字の言〉 2017年3月24日

奈良時代の歌人・山上憶良が詠んだ長歌がある。「瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ……」(『万葉集(二)』岩波文庫)。おいしい瓜や栗を食べると、子どものことが思い出されて仕方がない。“わが子にやれば、どれほど喜ぶだろう”と。子を愛する親の情に、今も昔もない。家族の絆は強く、固い▼今春、創価大学に進学する青年から体験を聞いた。昨年、受験に失敗。やけになって生活が荒れた。そんな彼に周囲も失望の様子。だが、母は「誰が見放したって私は信じるよ」と。寡黙な父も「息子と俺は運命共同体」と語った。祈り続ける両親の姿から、痛いほど愛情が伝わってきた。そして、彼は奮起した▼御書に「木をうえ候には大風吹き候へどもつよきすけをかひぬれば・たうれず」(1468ページ)と。何があろうと信じ、期待し続けてくれる存在があれば、人は強く生きられる▼進学や就職で巣立つ人、思いかなわず再挑戦する人……。“若木”たちの心が揺れ動く季節である。皆が自信を持って伸びゆけるよう、親や地域の友が“祈りの大地”となり、“励ましの光”を送りたい▼憶良は、先の長歌に反歌を添えた。「銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも」。この世界に、子らに優る宝などない、と。(誠)
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2017年03月23日

名字の言〉 2017年3月23日

全国のトップを切って、東京でサクラの開花が発表された(21日)。標本木の花が5、6輪以上咲いた時に宣言される。3月中の寒の戻りなどによって花芽の生育が多少遅れることもあるが、これから順次、“桜前線”が列島を駆け抜ける▼前年の夏に形成されるサクラの花芽。それ以降は新たに形成されることはなく、季節が移り変わる中で、休眠→休眠打破→生成と進む。これは四季の豊かな日本などで進化した種ならではのもの。江戸時代の『農業全書』にも「本朝の名木なれば、子を取り置きて必ずうゆべし」と特筆される▼日蓮大聖人は「さくらはをもしろき物・木の中よりさきいづ」(御書1492ページ)と。ゴツゴツとした木から、美しい花が咲き出ずる桜をたとえに、凡夫の心からも、最極の仏の生命を涌現できると仰せだ▼池田先生の桜への思いも深い。会長辞任直後の5月3日の模様が、小説『新・人間革命』につづられている。山本伸一は、万感の思いを込めて「大桜」と揮毫を。脇書には「わが友の功徳満開たれと祈りつつ」としたためた▼爛漫の桜は、広布と人生の勝利の象徴にふさわしい。東京の開花が全国で最も早かったのは2008年以来、9年ぶり。広布の本陣・東京から“友情の対話前線”を大きく広げよう。(由)
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2017年03月22日

名字の言〉 2017年3月22日

街や駅構内など、至る所で見かける“黄色い道しるべ”。この点字ブロック第1号が岡山市に敷設されてから、今月で50周年を迎えた▼考案者は同市の実業家で、発明家としても活動していた三宅精一氏。きっかけは路上で遭遇した、ある出来事だった。道路を横断する一人の視覚障がい者。そのすぐ横を、自動車が勢いよく走り去った。一歩間違えれば大惨事だ。視覚障がい者が街を安全に歩くためにはどうすればいいか――氏は真剣に考え始めた▼ヒントは、目が不自由な友人の“コケと土の境は、靴を通して分かる”との一言だったという。ここから、地面に突起物を配置し、足元から危険を知らせることを発案する。当事者の意見を丹念に聞き、形状・配列・寸法などを工夫。試行錯誤の末、完成にこぎ着けた。その後、全国で需要が拡大。点字ブロックは現在、世界の多くの国々でも活用される▼かつて戸田先生は「その人のためにどうしてあげたらいいか。その慈悲から、一つ一つ具体的な智慧が生まれる」と教えた。人生の万般に通じる視点であろう▼「目の前の一人を救いたい」との深い祈りから、無限の知恵が湧く。人生の岐路で道に迷い、悩む友がいるならば、その足元を励ましの光で照らし、共に一歩を踏み出したい。(値)
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2017年03月21日

名字の言〉 2017年3月21日

宮崎では朝の出勤時、コートを羽織らない日が増えてきた。日が暮れていたはずの帰り道も明るくなり、春の訪れを感じる▼「春」の語源には、草木の芽が「張る」、田畑を「墾る」、気候の「晴る」などがある(『広辞苑』)。冬の寒さがやわらぎ、万物が生き生きと躍動し始める季節。その変化を誰よりも敏感に感じるのが、大地に生きる農漁光部の友だろう▼「SOKAチャンネルVOD」で配信中の、第21回「農漁村ルネサンス体験主張大会」が好評だ(配信は31日まで)。先日、九州のある会館では、近隣の友や地域の来賓らを招いて、番組を視聴。千葉、兵庫、鳥取の友の体験主張に、「農業という仕事に、自信が持てるようになりました」「“私も頑張ろう”と勇気をもらいました」など、多くの共感の声が寄せられた▼農林水産業の担い手の減少が叫ばれて久しい。農林水産省の平成27年度「食料・農業・農村白書」によれば、日本の農地面積は、前年と比べて2万2000ヘクタール減少したという▼池田先生は、農業に従事する方々こそ「一番の文化人であり、農業を大事にする国が文化国家ではないだろうか」と述べている。農業を重んじる社会とは、生命を重んじる社会。命が芽吹き、命を育む春、「農の心」に学びたい。(誼)
posted by ハジャケン at 09:39| 山梨 | 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月20日

名字の言〉 2017年3月20日

取材の帰り道、激しい雨に降られた。次の予定が気になりつつも雨宿り。雨脚が弱まり、ふと空を見上げると、空には見事な虹が。慌ただしい日常にあって胸のすく思いがした▼虹は、太陽の光が雨粒の中で反射・屈折することでできる。雨が降っても、空が雲におおわれていれば、虹は出ない。虹が現れるには、太陽の光が差し込んでくることが必要なのだ▼進学・就職の季節。なかには志望とは異なる道に進む人がいるかもしれない。だが雨の中でも、ひとたび光が差し込めば、虹は生まれる。その光こそ、腐らず、焦らず、前進し続ける「負けじ魂」ではないだろうか▼壮年の夢は「世界に羽ばたくこと」だった。4畳半一間で家族6人が暮らす貧乏のどん底。家計を支えるため、大学も中退した。それでも夢を諦めなかった。発電設備関連の仕事に携わる中で、工夫を重ね、数々の特許を取得。その実績が高く評価され、昨年、ネパール工科大学の客員教授に迎えられた▼日蓮大聖人は、たび重なる困難を乗り越えた門下の四条金吾を「極めて負けじ魂の人」(御書986ページ、通解)とたたえた。自らが目指す山々への途上には、厳しい嵐の日もあろうが、やまない雨はない。「負けじ魂」を燃やして前進する人生に、燦然たる勝利の虹は輝く。(芯)
posted by ハジャケン at 08:38| 山梨 ☀| 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月19日

名字の言〉 2017年3月19日

沿道の応援が力になった――マラソン大会でゴールした選手が、しばしば口にする。それを心の底から実感したことがある▼都市部の大会に出場した時のこと。途切れない沿道の声援。応援の“形”もさまざまで「残りたった30キロ」「ビールまであと○キロ」など、ユニークな応援ボードを掲げる人もいる▼終盤、肉体的にも精神的にも苦しい時、ふいに名前が呼ばれた。ウエアの刺しゅうを読み取ってくれたらしい。そして「腕の振り、いいぞ!」「いいペース! まだ記録伸びるよ」と。不思議と体が軽くなったような感覚。自分だけに向けられた一つ一つの言葉が、強く背中を押してくれた▼コーチングの基本的なスキル(技能)に「アクノリッジメント(承認)」がある。その有効な手段の一つが「褒める」。抽象的な言葉ではなく、相手の特長を捉え、力を引き出す言葉を具体的に伝えることが「褒める」という行為なのだ(鈴木義幸著『コーチングのプロが教える「ほめる」技術』日本実業出版社)▼御書に「人から自分が、大変によく褒められる時は『どんなふうにでもなろう』という心が出てくるものである」(1359ページ、通解)と。相手を知ればこそ褒めることもできる。友情を深めつつ、たたえ励まし合う創価の輪を広げたい。(味)
posted by ハジャケン at 09:13| 山梨 ☁| 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月18日

名字の言〉 2017年3月18日

“広宣流布の記念式典”が行われてから1年後の1959年3月16日。池田先生の日記には「十六日――。」とあり、具体的な出来事は記されていない。この日、先生は青年部の代表と共に、恩師・戸田先生の墓前にいた▼この1週間前、池田先生は恩師の指導や遺品の整理に当たった。夜には、恩師の一周忌に関する「大白蓮華」の原稿を執筆。17日には学会本部で再び恩師の指導の記録を整理するなど、各地の激励行の合間を縫って、恩師の精神を後世に伝えることに心を砕いた▼恩師の墓前で、池田先生は青年たちに提案した。“毎年、3月16日を青年部の伝統ある節目にしていこう”と。私たちが今、「3・16」の意義を知ることができるのも、式典を行った恩師の心を深く胸に刻み、その精神を宣揚し続けた先生の行動ありてこそである▼「3・16」は師匠から託された広布のバトンを、弟子が継承する日であり、世界広布へ向けて一切の責任を担い、立ち上がる日である。その精神は、歴史を学ぶだけでなく、師と同じ心で、行動を開始する生命の中に、生き生きと脈動していく▼「3・16」から「5・3」へ、誓い新たに出発したい。自身の限界を打ち破る挑戦で、堂々たる「後継の証し」を打ち立てていこう。(嶺)
posted by ハジャケン at 13:37| 山梨 ☀| 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする