2017年09月06日

名字の言〉 2017年9月6日

「僕は、戦いに敗れることを活力源にして次々に戦いをいどんでいる」とは、映画界の巨匠・黒澤明監督の言葉。栄光と挫折が交差するその生涯は、多くの示唆を与えてくれる▼敬愛するドストエフスキーの『白痴』を映画化した時のこと。気負い過ぎたのか、作品は不評で、評論家も辛辣だった。順調だった矢先の出来事に落胆は大きかったという▼だが監督は転んでもただでは起きなかった。自分では気付かない視点を取り入れようと、周囲の声に真摯に耳を傾けた。自ら書き進めたシナリオも、批判があれば何度もやり直した。こうして完成したのが名作「生きる」であり「七人の侍」である。彼が人生を懸けて追求したのは「人間の幸福」だった(都築政昭著『黒澤明の映画入門』ポプラ新書)▼失敗から学べる人は強い。その経験を教訓として生かせるからだ。それはやがて、失敗を恐れない境涯を開き、人々を励ます力にもなる。学会員の信仰体験が共感を呼ぶのも、失敗や挫折、幾多の苦難にも負けず、それらを活力源に変えた「心の強さ」に感動するからだろう▼失敗は誰人にもあり、それ自体が幸・不幸を決めるのではない。試練に心を折られるのか、勝利と幸福への出発点とできるのか。その鍵は、わが一念にある。(仁)
posted by ハジャケン at 09:11| 山梨 ☁| 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする