2017年08月10日

名字の言〉 2017年8月10日

「娘さんは、立派に高校推薦に値します」――何とかして娘の進学先を開きたいと祈っていた母親に、教員はこう言った▼中学3年の娘は勉強が苦手だった。だが、授業中に騒ぐ子をたしなめるなど、クラスを支える存在だったことを面談で初めて聞かされる。“この子はすごいな”。母の心が変わった。以後、娘は進学も勝ち取り、勉強面も着実に伸びていった▼ある年のイタリア訪問中、レオナルド・ダ・ヴィンチの天井画を見た池田先生は、彼の着眼点に感嘆する。「普通、樹木を描いても、根までは描かない。しかし、レオナルドは、根に着目し、全部、描いていた。忘れられない光景である」。当時の様子が月刊誌「潮」9月号の連載「民衆こそ王者」イタリア篇に生き生きと綴られている▼人を育てる際も、目に見えない急所があることを池田先生は語る。「多くの人々は、目に見える部分にしか注目しない。しかし、私どもは、何ごとも、どこに『根』があるかに着目し、よき『根』を養い、育てることに全力を尽くさねばならない」▼花は咲かず、芽さえ出ない時でも根は土の中で伸びている。たとえ回り道であっても、歩んだ道には全てに意味がある。使命ある若き大樹の根っこよ育て、と祈らずにはいられない。(進)
posted by ハジャケン at 09:02| 山梨 ☀| 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする