2017年05月13日

忠 厚

 忠厚(ちゅうこう)という文字は
 非常によく使われる大事な文字であります。
 人間は薄くてはいかん。味も薄くてはいかんが、
 人間の内容というものは、特に薄くてはいかん。
 できるだけ厚くなければならん。
 しかもその人間の内容の中でも、
 特に大事なのは情が厚いということであります。
 「忠」というのは、われわれの理想・目的に従って
 努力することを言うのです。その努力、
 つまり真面目(まじめ)に行おうという努力、
 忠は非常にけっこうでありますが、そのために、
 往々にして人間は一種の功利主義になっている。
 目的のためには犠牲を省みんということで、
 人情味・人間味がなくなる、つまり軽薄になる。
 それでは人心がつかん。
 やっぱり大功を成就する者というのは、
 人を使わなければならんから、忠厚である、
 忠にしてかつ厚である。何事によらず厚みがある。
 特に情において厚みがあります。
posted by ハジャケン at 09:04| 山梨 ☁| 安岡正篤 一日一言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする