2017年05月10日

政治の使命

 国家の最も明確な相違は、
 人材(現代用語で言えばエリート the elite)
 の差に外(ほか)ならない。
 人材は徳を体とし、才を用とする。
 才徳双全(そうぜん)は聖人、
 才徳兼亡(けんぼう)は愚人、
 徳・才より勝るゝは君子、才・徳より勝るゝを
 小人(しょうじん)と謂(い)う。
 如何(いか)にして聖人・君子
 即ち人材を養うかが教学であり、
 その人材を知り、之を用い、
 之に任すのが政治である。
 治者に人材無く、
 治者が時代人心の要望に応ずる能力を失い、
 職責を怠(おこた)り、享楽に耽溺(たんでき)し、
 賢者を妬忌(とき)し、
 私党を結んで相争うようになれば、
 必ず国家は衰亡を招く。
 凡(およ)そ生は天地の大徳であり、
 人は其の最も霊なる者であるが、
 衆人は教養を待たねば
 その霊なる所以(ゆえん)を覚らずして堕落する。
 衆人を導いて
 道徳文明に高めてゆくのが政治の使命である。
posted by ハジャケン at 09:12| 山梨 | 安岡正篤 一日一言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする