2017年04月06日

名字の言〉 2017年4月6日 名字の言〉 2017年4月6日

パイロットを夢見る少年部員が空港を訪れた。春休みを利用した“社会科見学”である▼案内役は副操縦士。鉛筆を手にした豆記者から質問が飛ぶ。飛行機の重さは? 燃料はどこに積むの? そして「パイロットになるために大切なことは?」。答えは「勉強も大事。体を鍛えるのも大事。でも一番大事なのは『親孝行』かな」。メモを取る少年の手が止まった▼父や母は最も身近な存在ゆえ、つい感謝を忘れがち。だが「当たり前」を「ありがとう」の言葉に置き換えられる心こそ、パイロットに必須の資質だという。旅客機を飛ばすために、どれほど多くの人が汗を流しているか。クルーや整備士、貨物や清掃のスタッフ、営業や旅客担当者……。「感謝の言葉は心をつなぐ。みんなの心が一つになって初めて最高の仕事もできるんだよ」と副操縦士は言った▼文豪ゲーテの至言に「感謝しなければならぬ人と出あいながら、感謝をわすれていることが、どんなにしばしばだろう」(大山定一訳)と。御書には「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(563ページ)と仰せである▼飛行機が人を運ぶ乗り物なら、言葉や声は「思い」を乗せて運ぶもの。向かう先は相手の「心」だ。感謝の気持ちも目的地に着いてこそ、である。(恭)
posted by ハジャケン at 08:37| 山梨 | 名字の言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする