日本では昨年、法務省の人権擁護期間が救済に乗り出した事件のうち、ネットの人権侵犯事件は、前年比23.2%も増加。こうした状況に対し、司法も動き出した。
東京高裁は本年1月、ネット上に事実無根のデマを掲載し、企業を中傷した男に罰金30万円の有罪判決を下した。
一審は「個人がネットで発信した情報の信頼性は、テレビや新聞などより低い」として無罪に。しかし、今回、高裁は一審判決を破棄。「情報が不特定多数に閲覧されると、被害は深刻になる」「ネットは拡大の一途をたどり、信頼度の向上はますます要請される」(東京新聞)と、時代の趨勢も見極め、厳罰に処したのだ。
当然の結果だ。今や「ネットでも根拠のない誤った情報を流せばテレビなどと同じく罪になる」(NHK)のだ。
ネットで学会中傷のデマを流した日顕宗の檀徒にも、80万円の賠償命令(本年2月、東京地裁)が下った。判決は「(ネットの掲示板に)掲載されていた情報を鵜呑みにした」「情報収集をした上で表現行為に及んだものとはいえない」等と厳しく指弾した。
つまり、個人がネットで情報を発信する場合でも、それを裏付ける証拠を、自分で確認する責任がある。「他人が書いていたから、自分も書いた」という、幼稚な言い逃れは通用しないのだ。
インターネットが社会に及ぼす影響は増大する一方。だからこそ、ネットのデマにも断固たる司法の鉄槌を!―これが時の声だ。
(松村洋)

